APEV 技術委員会ウェビナー 第7回 開催報告

関係各位

皆様には平素より弊会の活動にご協力賜り心よりお礼申し上げます。

弊会の技術委員会は2021年度からWebにより会員の皆様に情報提供を行って参り
ました。
その第7回として下記の講演をウェビナーで行いましたのでご報告いたします。

写真付きの報告書はこちらをご覧ください。
https://www.apev.jp/news/2023年1月第7回技術委員会ウェビナー開催報告書.pdf

■開催日時: 2023年1月18日(水)15時~16時55分
■開催場所:マイクロソフトTeamsによるウェビナー
■プログラム:
15:00~5分間  開始宣言/有馬 仁志 理事 挨拶
15:05~40分間 「CASE時代の論点-電動化・DX・サイバーセキュリティ-」
         ライター 中尾 真二 氏
15:45~7分間  上記に対するQ&A
15:52~3分間  休憩
15:55~48分間 「EVとV2Hによる日本の将来像」
         ニチコン株式会社 関 宏 氏
16:43~7分間  上記に対するQ&A
16:50~3分間 技術委員会担当理事 佐藤 員暢 挨拶
16:53~2分間  閉会宣言/集合写真

■ご出席者 【企業・団体】50音順
(株)ヴァレオジャパン、エコス環境財団、キムラユニティー(株)、コアテッ
ク(株)、コンチネンタル・オートモーティブ、CBC(株)、上海チ達科技発展
有限会社、新明工業株)、住友電工(株)、一般社団法人全日本駐車協会、損害
保険ジャパン(株)、(株)中部環境電工、(株)鉄人ソフト、東北大学、東洋
システム(株)、トヨタ自動車(株)、ニチコン(株)、日産自動車(株)、日
本バーズ(株)、日本パナトロニック(株)、パイオニア(株)、(株)フォー
イン、フォルクスワーゲングループジャパン(株)、本田技研工業(株)、丸紅
(株)、みずほリース(株)

■内容:
◎ご挨拶:有馬 仁志 理事
 本日はお忙しいところ、APEV技術委員会ウエビナーへご参加いただきましてあ
りがとうございます。
昨今の情勢は、国・地域により差はありますが、COVID-19との共存、社会経済活
動の正常化が一段と進み、人の往来も回復してきました。しかしながら地政学的
リスクが顕在化し、その影響によるインフレ状況にも対応していく必要がありま
す。このような状況ではありますが、モビリティの分野ではコネクテッド・自動
運転などの一層の社会実装や、環境対応として電動化の開発は急務です。
本日は中尾 真二様、関 宏様には、お忙しい中を貴重なご講演を頂き感謝申し上
げます。
これからも、APEVでは皆様のご関心のあるテーマでセミナーを開催してまいりた
いと考えております。

◎講演1「CASE時代の論点-電動化・DX・サイバーセキュリティ-」
 ライター 中尾 真二様から下記内容をスライドで説明があり、その後質疑応答
がありました。
 この講演ビデオと発表資料はAPEV会員専用SNSで公開します。

<目次>
電動化
○日本はおくれているのか?:NoとYes
○2021年:IAA Mobileでは:Domestic Show,L7E,Bicycle,China power,MaaS,Free 
transport to the Satellite Venue
○2022年:MONDIAL La AUTOでは:プレミアムFCV, パリ市街電動化インフラ
○中国・アジア勢の動向:【BYD】HAN/TANG/ATTO3を投入,充電プロバイダーとの
提携,EuroNCAP5つ星:ATTO3 
【GWM】ORA,CATとNEXT ORA CAT 投入,Coffee02のHEV,EuroNCAPの5つ星:ORA CAT・
Coffee02
【VinFast】VF6/7を発表 北米ベトナム他25000 台,バッテリーリース,CATLとプ
ラットフォーム協業
DX
○IT企業がなぜ参入するのか:下記の各社の活動
 Google,Amazon,Facebook,メタバース,Apple,Baidu,(Apollo),Alibaba,Tencent,
HUAWEI,Foxconn
○コネクテッドカー
 DCM他によってインターネットまたはクラウド接続する車両,車両トラッキング.
トレーサビリティ(車体・バッテリー),位置情報(ビッグデータ),AI.学習デ
ータ,OTA,パーソナライズ
○SDV(Software Defined Vehicle)
 車両ハードウェアがコモディティ化しソフトウェア機能が車両の性能・サービ
ス・付加価値を決める,
 ソフトウェアファーストデザイン,サービス指向アーキテクチャ,開発手法の変
化:アジャイル・DevOps
○自動運転と無人カー
 レベル4とレベル5の壁, アプローチの違い:ADASとロボカー, 工場・倉庫・ラ
ストマイル輸送,
 SAEJ3016の表
サイバーセキュリティ
○車両法・道交法改正の背景
 ・サプライチェーン全体のセキュリティ管理:CSMS認証 → OTAのための安全基
準:SUMS認証 → OTA非搭載車・継続生産車両も順次適用 → セキュリティ認証は
型式指定の条件 
 ・機能安全(IEC61508•ISO26262) → サイバーセキュリティ(ISO/SAE21434) → 自
動車(UN-R155:CSMS
 ・ UN-R156:SUMS)
○なにが脅威になるのか
 遠隔操作は攻撃側のメリットが少ない(テロ?)
 情報漏洩,センサーデータのプライバシー:個人情報保護法・GDPR,サプライチ
ェーン攻撃,ソフトウェアの脆弱性・バグ>セキュリティアップデート
○リコールとアップデート
 ・OTA:機能追加・付加価値,セキュリティアップデート
 ・アップデート前提は不良品か?:安全はアップデートによって維持・担保さ
れる,リコールと仕様変更と本質は同じ

◎講演2「EVとV2Hによる日本の将来像」
 ニチコン(株) 関 宏様からスライドで下記の説明があり、その後質疑応答があ
りました。
  この講演ビデオと発表資料はAPEV会員専用SNSで公開します。

<目次>
1.ニチコン NECST 事業概要
・NECST事業とは:N ichicon E nergy C ontrol S ystem T echnology
 エネルギーの安定供給と環境保護の両立を目指し、経営理念を具現化する新規
事業
【事業】公共・産業用蓄電システム, 家庭用蓄電システム, V2H(EVパワー・ステ
ーションⓇ), 急速充電器
【ビジネス環境】太陽光発電をためて使う自家消費時代の到来>家庭もクルマも
太陽光発電で賄う究極の自給自足ができれば、EVの普及を促進させ、より良い地
球環境の実現が可能
【当社の蓄電ソリューション】FIT期間終了家庭に向けてニーズに応じた製品ラ
インアップを拡充
・家庭もクルマも太陽光発電で賄う究極の自給自足トライブリッド蓄電システム
・電気の完全自給自足を目指すフラッグシップモデル 16.6kWh
・超小型・低価格の単機能蓄電システム4.1kWh
・クルマを電源に系統連系型V2Hシステム

2.V2H とは:Vehicle to Home
①家庭からEVへ充電:家庭の契約電力と使用電力に応じ最大6kW 
  ②EVから家庭に放電(給電):家庭の負荷に応じ最大6kVA
V2H開発のキッカケ:2011年東日本大震災時のインフラ壊滅>経産省がEV電力を
取り出すシステムの開発を各社に依頼
V2H初代 EV Power Station:ニチコンは依頼に対応して2012年に世界初の量産
ベースのV2Hを販売開始
可搬型外部給電器:2017 年に外部給電器 パワー・ムーバー ® を販売開始
系統連携型V2H EV Power Station:2019年に系統連系型 V2H (CHAdeMO 
V2HGuideline DC版)を販売開始。

3.EV で何が変わる
EVで実現できること:スマート社会、カーボンニュートラル,DX、安全安心、
MaaS等
ガソリン車とEV比較:機能面、ランニングコスト年間約12万円安、2023年に車
種が大幅に増える

4.太陽光発電とEV+V2H
CO2削減に向け再生可能エネルギー構成比アップ
日本では、風力より太陽光発電が主流と目される
地理的にメガソーラ設置は限界があり屋根上が有力(事業所、戸建て住宅)➡系
統は発電量の昼夜間のインバランス解消が課題
総量では5kWパネル設置の家庭は、全ての電気を太陽光で賄えるが、夜間は発電
しない、また天候にも左右される太陽光発電を有効に使い切るためには、 蓄電
システムが必要
蓄電システム:EVの大容量蓄電池を駐車時に大容量蓄電池として活用すること
が経済的。平日の昼間でも50%以上の車両が自宅駐車場に停車。
社会課題:再生可能エネルギーの発電を抑制させないために大容量蓄電池の社
会実装が急務である。高額な大型定置型蓄電池システムに代わりEVの蓄電池 が
大変有望な解決策と考えられる。
V2Hユーザーズボイス:V2Hを使用している全てのユーザーが災害時の停電に対
する安心感を持っている。

◎技術委員会担当理事 佐藤 員暢 挨拶
 本日多数ご参加の皆様及び講師の中尾様と関様にお礼を申し上げます。
中尾様からは各国のモータショーや世界のEVの動向、CASE時代のサイバーセキュ
リティについてご説明いただき、認識を新たにしました。
関様からは、V2Hについて今後の電力供給/消費のあり方と、自然エネルギーを充
分に活用するシステムの説明を頂き、将来のイメージが理解出来ました。
会員の皆様には、弊会活動にご協力を賜り心よりお礼申し上げます。
技術委員会は今年度ウェビナーを3回実施し、次回は3月を予定しております。講
演者を募集中ですので自薦・他薦のご応募をお待ちしています。

※一般社団法人 電気自動車普及協会では、引き続き会員を募集しております。
●トップページ  https://www.apev.jp/  
●入会ご案内ページ https://www.apev.jp/entry/
●正会員(企業向け):年会費 1口10万円
 賛助会員(個人向け):年会費 1口1万円
 特別会員(行政機関・官公庁・マスコミ関係者様向け):年会費 無料

※お問い合わせ:一般社団法人 電気自動車普及協会 (APEV) 技術委員会 事務局
〒153-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学 情報学環・福武ホール
TEL:050-3375-4937  FAX:050-3153-2686 E-mail:info@apev.jp Website:
https://www.apev.jp/

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このページは、WebMasterが2023年1月24日 16:43に書いたブログ記事です。

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